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posted / 2017.05.12

【法律】金銭支払合意

貸したお金を分割で返済してもらう合意をする場合や,養育費の支払について合意をする場合等,長期間にわたって金銭を支払ってもらう内容の合意をする時には注意が必要です。すなわち,金銭の支払が長期間にわたる場合には,その途中で相手方が支払を怠るという事態が生じるリスクが高いので,これに備える必要があります。

まず,発生原因,返済総額,毎月の返済日や返済金額といった事項が記載された書面(支払合意書,和解書,示談書等)を作成して合意内容を明確にしておくことは基本中の基本です。これらの事項が記載された書面をきちんと作成しておかないと,後に相手方が支払を怠った時に裁判等によって合意内容の履行を求めることが困難になってしまいます。

次に,相手方が支払を怠った時に直ちに強制執行ができるようにするための一工夫があります。通常,金銭支払合意に反して相手方が支払を怠った場合には,裁判を起こして勝訴判決等を取得したうえ,相手方の財産に対する強制執行により金銭を回収することになります。しかし,この方法では裁判手続を経なければならないため,時間と手間を要します。この裁判手続に要する時間と手間を回避する方法がいくつかありますので,代表的なものを紹介したいと思います。

①強制執行認諾文言付公正証書

「公正証書」とは,公証役場において公証人に作成・認証してもらう文書の総称です。この公正証書という文書形式で金銭支払合意書を作成することができます。そして,この公正証書で作成した金銭支払合意書の中に,支払を怠った場合には直ちに強制執行されても異議を唱えない旨の文言(強制執行認諾文言)を入れておくと,相手方が支払を怠った場合に裁判手続を経なくても強制執行をすることができます。

②調停調書

養育費につき,毎月の支払金額や支払時期といった内容について当事者間で協議が整った場合には,家庭裁判所に家事調停を申し立て,合意内容を調停調書の形で文書化してもらう方法があります。この調停調書があれば,相手方が養育費の支払を怠った場合に改めて裁判手続を経なくても強制執行をすることができます。

③訴え提起前の和解(即決和解)

金銭の支払につき,返済総額,毎月の返済金額や返済日といった内容について当事者間で協議が整った場合には,簡易裁判所に「訴え提起前の和解(即決和解)」を申し立て,合意内容を和解調書の形で文書化してもらう方法があります。この和解調書があれば,相手方が金銭の支払を怠った場合に改めて裁判手続を経なくても強制執行をすることができます。