JR長野駅から徒歩10分。長野バスターミナルから徒歩1分。長野市の法律事務所です。

  • 026-217-6402
  • 【受付時間】月曜日から金曜日[祝日を除く]9:00-17:00
posted / 2016.09.20

【法律】家事事件の手続①

離婚や相続などの家事事件を解決するまでの手続を,何回かに分けてご説明しようと思います。今回は当ホームページの中でも度々登場する「調停」について簡単にご説明します。

「調停」とは,裁判所で裁判官や調停委員が関与して行われる,話し合いによって紛争の解決を目指す手続です。この調停には,民事調停と家事調停があります。民事調停は,家事事件以外の民事紛争一般を扱う調停です。家事調停は,家事事件,すなわち離婚問題や相続問題などを扱う調停です。

調停は話し合いによって解決を目指す手続ですので,いくら話し合っても意見が平行線だったり,そもそも相手方が出頭してこないような場合には,何も決着しないまま手続は終了してしまいます(「不調」といいます)。この点が,判決により一定の結論を下す訴訟や審判と異なる部分です。

家事事件の一部では,法律の定めにより,訴訟提起や審判申立をする前にまず家事調停を経なければならないとされています(「調停前置主義」と呼ばれます)。例えば,離婚をしたいのに相手方配偶者が応じてくれないような場合に,いきなり離婚訴訟を提起することはできず,(無駄だと分かっていても)まず離婚調停を申し立てなければなりません。また,調停前置主義が採られていない家事事件であっても,調停を経ずに審判を申し立てると,多くの場合,裁判官の職権によって調停に付されてしまいます。このような法律上・運用上の仕組みは,身内の問題である家事事件に関しては,まずは話し合いでの解決を試みるべしとの思想に基づいています。

調停は,せっかくやっても徒労と終わる可能性もありますが,他方で,もし調停で上手く合意に達することができれば訴訟や審判という大変な手続を回避することができます。裁判官や調停委員が関与して行われるため,それまで頑なだった相手方が意見を変えることも多く,調停によって無事解決した例も決して少なくありません。